グレーゾーンの子どものための学習支援教室 学びのいろは

通常のクラスでうまく適応できない発達障がい、軽度知的障がい、不登校の小中学生を対象とした学習塾 : 浜松

交流級の授業時間数の制限

浜松ではそれまでは無かった半分規定が3年ほど前から出来ました。
でもどういうわけか同じ浜松市内でも、学校によって半分超えて交流できたところもあって、相手によって都合よく使い分けられていた印象があります。
よっぽど悪質な運用があったのか、文科省が通達を出すことに。公平性は保たれることになったんでしょうが、子どもにとっても学校にとっても実情に応じた柔軟な対応ができにくくなりました。

小中学校の不登校最多

小学生 昨年から約1.5倍 激増
あらたに不登校に陥った子どもが
これまででは見られなかったような
タイプの子どもが不登校になってる
 ケースが増えたことが要因では?
というのが肌感覚です。
いっぱいいっぱいというのはわかる
んですが、「制度側」のミスだと
思います。浜松ではなく国レベルで
コロナ禍で登校日数が減るなか、
先生の休職、離職が増え、獲得状況
もかなり厳しくなっているという
最悪のタイミングで指導内容の変更
好き嫌いはあるかもしれませんが
昭和の教育の方がマシだったかも
しれません

出願状況(定時制)

「夜」というイメージの悪さが
あるのかもしれませんが、
少人数で学べて、学費が非常に安い
などの利点がいくつもあります
 ちなみに磐田南高校(定)だけが
定員に達しています。
私が赴任していた20年前、
他の定時制同様に、0.4~0.5倍
程度の受験者数でした。
それが赴任していた5年の間に
1.5倍ほどになり
それ以降、ずっと定員割れしない
状況が続いています。
その理由や背景は長くなるので
割愛しますが、この出来事は私の
教育観を大きく変えることになり
教員を辞め
10年前から不登校発達障害
軽度知的障害など通常のクラスに
うまく適応できにくい子どもたち
対象の学習支援の活動をはじめ
ました。
どんな子にも合う高校はありませんが、
その子に合う高校はあると思います。
浜松近隣で通える範囲で必ず。
なぜかそういう情報は必要な人に
届きにくかったりします。
私の限られた経験ではありますが、
そういった話を伝えてみたいと
思っています。

私立高校の状況

先日、私立高校の合格発表がありました。
3月に県立高校の入試が控えていますが、
これらは全日制高校と呼ばれる高校です。
この全日制高校を1種類と考えると
 浜松から通える範囲で6種類の高校が
あることはあまり知られていないと
思います。
私は、たまたま高校教師時代に
全日制、定時制、単位制といった
3種類の学校に赴任した経験があり、
どういった種類の高校がどんな特徴が
あり、どういうタイプの子どもたちに
マッチしているかということを知り
ました。
通常のクラスでうまく適応できにくい
発達障害、軽度知的障害、不登校
場合、学校によっては
「ここしか行けません」といった
指導をされることがあると思います。
でも、子どもは発達障害とかという
くくりだけでなく、それぞれ異なる
個性や特性を持っており、何よりも
本人の希望とか、夢、なりたい自分とか
を持った一人の人間です。
そういった複合的な要素の中で
ぴったりとした選択をしていった方が
いいと思います。上手にはまった
子どもたちは、卒業でき、就職し、
家族を持つまでになっていている
ケースは少なくありません。
私の実体験という限られた範囲での
お話になりますが、そういった内容
も含めてお話しするつもりです。

学びのいろはをはじめたきっかけ

●学びのいろはをはじめたきっかけ

グレーゾーンの子どものための学習支援教室 学びのいろは 
では、発達障がい、軽度知的障がい、不登校など
通常のクラスで うまく適応できない 
小中学生に対して 学習支援をしています。

もともとは県立高校の教員でしたが、
夜間定時制高校に赴任したことが大きな転機となりました。

定時制とは、夜、授業があり、4年間で卒業する高校です。
元々は、昼間働いて、夜、学ぶという学生のためにつくられたものですが
現在は、高校を退学して、もう一度チャレンジしたい人や
経済的な理由で昼間の学校に通えない人、
低学力や集団になじめないタイプの人などが通っています。
中には発達障害不登校等など 特性を持つ子供たちもいました。

私が赴任した当初、4年間頑張っても卒業後の進路はバイトのまま。
正社員、進学はゼロでした。
そこで、分からないなりに 当時いた先生たちとで勉強をし、
発達支援の観点を取り入れた改革に取り組んだところ、
50%だった退学率は5%に、0%だった進路は100%になりました。
進路先は 上場企業やその関連下請けの正社員はじめ、
調理師、理美容、看護といった専門学校、
有名私立大学や国立大学に現役合格する者もでました。

その結果、入学希望者が増え、これまで入学できていた
特性のある生徒が入学できにくくなってしまったことや
こういった取り組みが、高校からではなく、
小中学校からはじめたほうが、よりいいと感じ、
教師を辞め 10年ほど前から 今の活動に取り組んでいます。

学びのいろはでは、どのような子どもを見ているかというと
多くが、発達級と呼ばれるクラスに在籍している子どもたちです。

発達級の生徒は、中学卒業後、
サポート校と呼ばれる通信制高校か、特別支援学校の高等部に進学します。
定時制高校を選択する子もごくわずか、全日制高校は皆無です。
そんな彼らに対して、限られた選択肢の中から選ぶのではなく、
全日制高校を含めた進学支援を 学びのいろは では、行っています

そんな無理をさせて、高校を辞めてしまったら、逆効果では?と
思われたかもしれませんが、そんなことはありません。

実際、学びのいろは からは ここ数年、療育手帳精神障害手帳を
持っている子どもが 何人も 毎年 全日制高校に進学し、
合理的配慮がなくても問題なく 高校生活を 過ごすことができており、
退学者はいません。
高校を卒業した生徒は就職や進学しており、
社会的不適応を起こしている生徒はいません。

なぜそんなことが可能なのか?と思われるかもしれません。
ちなみに学びのいろはでは、
IT教材や特殊な発達プログラムは行っていません。
行っているのは、国語や算数といった教科学習をしているだけです。
全て学校の教室で行えるものです。
教科指導だけを理由は、1つには通常のクラスに戻るということを目的としていること。
もう1つは、教科学習は、その学習過程の中に、発達支援的な要素が
すでに組み込まれているので、他のことを行う必要がないからなのです。

あえて、学校と異なる点を挙げるとすれば、
学校と同じ進度で 進んでいないという点です。
その代わり、基本を大切にし、枝葉の部分は大幅に削ずり、
高校受験までに間に合わせるというスタイルです。
何を基本とするか? それは、発達特性に応じて 子どもによって変えている 
という点も 学校とは異なるかもしれません。

もう一つ、ポイントを挙げるとすれば、一緒に勉強する仲間の存在です。
学びのいろはには 同じような特性や学力レベルの子どもと一緒に学べるので
できないことの負い目を感じることなく、集中して勉強できます。

よく、個別でないと難しいという人がいますが、私たちの感覚は逆です。
子どもは子どもたち同士の関りから一番学びます。
先生や大人がいくら「勉強しなさい」といってもやろうとしません。
個別指導では これと全く同じ状況になりやすいのです。
ところが、隣にいる子どもが なぜか 勉強をしていると、
ここでは勉強やらないといけないという 雰囲気を子ども自身が察知し
知らないうちに勉強しているという状況になっていきます。

学びのいろはに来ている生徒の中には、学校では席に座ることができず、
常に立ち歩いているという子も来ていますが、
学びのいろはで受講しているときにそういった姿を見たことがありません。
普通に座って授業を受けています。

生徒の感想でも、「ここに来たら集中できる」という声が一番多いです。

ここからは 過去に支援した K君の事例を紹介します。

●K君の話

K君は 幼稚園までは 普通(ふつう)に過ごしていましたが、
小学校から 発達級に入りました。

教室には生徒が たった5人しかおらず、
授業中でも 校庭に出て ブランコで遊んでいる子や
指定された席につかず、すきな絵本を読んでいる子
ずっーと泣いている子がおり、
授業らしいものを受けた記憶がない といいます。
また、学校全体の活動などに参加すると
「発達の子」と呼ばれることが多かったそうです。
友達はいませんでした。
発達級は自分には ぴったり合っていない とK君は感じていました。

K君が 学びのいろはに入塾したのは 5年生のときでした。
学力は、カタカタの 読み書きがきちんとできない 
繰り上がり繰り下がりの計算ができない
九九も完璧に覚えていない という状況でした。
学習障がい的な特性に加え、軽度な知的障がいを伴っていました。

文字が読み書きできない子どもにとって、文字は、
音楽の楽譜を見ているような感覚と同じです。
普通の人なら楽譜を見てもどんな曲が分かりません。
でも、ピアノやギターで音を出しながら練習すると
やがて楽譜が読めるようになってきます。

私たちが取り組んだことは、これと似ています。
筆ペンを使った書写や
カタカナで表記した俳句や和歌などの古典音読をとりくませました。
手を動かしたり、声に出したりする身体的な活動を通じて、
やがて文字がよめ、その意味も読み取れるように変化していくのです。

こういった基礎的な積み上げを繰り返したことで
K君は、中学3年生から通常級に異動することができました。
ちなみに発達級から通常級に異動できる割合は、
あまり知られていませんが約2%。
それだけでもかなりハードルが高いことなのです。
さらに、全日制高校を受験し、無事、合格することができました。

高校に入ってからのK君の人生は一変しました。
学習面は、十分とは言えませんが、なんとか頑張れています。
そして何よりも これまで 友達といえる存在がいなかったのに、
あっという間に たくさんの友達ができ、
今、高校生活を満喫しているとのことです。


●最後に

多様な生き方が 選べた方が いいと思います。
それが 持続可能な形になっていたら
もっといいと 思っています。

でも、多様性と持続性の両立は、
ちょっと難しい面があります。
それらが 地域の中で共存するには
なにかしら 折り合いをつける必要があります。
その折り合いをつける一つの手段が 学び ではないでしょうか。

学びとは、つながりのための、
のりしろを つくることだと思います。
のりしろが つくられていくことで、
生きることへのフィット感が得られていくのだと 思います。

私たちの活動は 小さな活動ですが、
必要としている子どもや家族のために
継続できるように これからも頑張っていきます。

※この記事は、
2021年12月9日 浜松市100人カイギ vol.01でお話した内容です

https://peatix.com/event/3081480/view?fbclid=IwAR2eL0A6wh51GmIJGVb4xsnMJ-slIelk4GMsbQPYFh5_ZOWdOOwW8OmsJfw

参加者の感想 第11回グレーゾーンの子どものための進学説明会

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"・高校の種類に応じた
「むいている」「むいていない」を知ることができてよかった。
不登校になりたて、刺激をせず、充電期間といわれている間の
学習との接点をどのように持たせていけばいいのか悩みどころです。"

 

 

"とてもわかりやすいお話でした。
息子はA君ににているので(字もきたないです)
時間をかけて教えていくことが大切だとあらためて思いました。"

 

 

"今、6年生です。支援クラスに在籍しています。
これから中学入学、高校入学と不安なことばかりなので、
すごく参考になりました。
ありがとうございました。"

 

 

"現在小5の息子(自閉症・情緒学級在籍中)ですが、
高校の進学先について詳しく知ることができて良かったです。
今も子育ての仕方や学習面でのアプローチに手探り状態ですが、
今日のお話を伺って、可能性や希望を持って、
我が子に適した就学先が見つけられるようにしていきたいと思いました。
ありがとうございました。"

 

 


"とても分かりやすく、
理路整然とお話されて、よく頭に入ってきました。
モデルで出されていたお子さんと我が子もよく似た特徴があったので、
親しみを持って聞く事が出来ました。"

 

 


高校といえば全日制しか考えていなかったのですが、
定時制なども考えていいのかなと思いました。
進学の種類、向き不向きがわかって良かったです。

 

 


"今まで得られなかった情報が多く、
とても有意義な時間でした。
時間はあるようで限られているので、
先の目標を見据えながらも日々の課題にも向き合っていきたいと思います。"

 

 

知らない情報など聞くことができ良かった。
知的・学習障害の娘の入塾について教えてほしいです。
高校入試にあたり、中学での在り方等、
勉強になりました。勉強方法、改善してみます。

 

 

"今後のことをいろいろと考える機会をありがとうございます。
子どもと考えてこれからを考えてみます。
現状は小学2年(女)支援組(知的)
体育や給食は通常級でもいけるが、算数が難。
塾について詳しく知りたいです。"

 

 

発達に問題のある子の進路を親が理解し、
子どもに下ろす→理解し、
やる気を引き出すのは大変だなと思いました。

 

 

"本人に合った進め方を見つけてあげる事で、
先をみすえる事が出来ると感じました。
自立・自律を学校(進学)が必要なのかも含め
考えていこうと思いました。"

 

 

"今日は貴重なお話をありがとうございました。
お話の中でのB君と私の息子がとても似ているタイプで、
すごく耳を傾けてしまいました。
もっと個別でお話ができればと思いますので、
よろしくお願いいたします。"

 

 

学ぶべき時に学ばせる事が大切である事を知りました。
現在LD通級に通い、普通級で学習している4年生ですが、
本人も学習を頑張ろうとする気持ちを持ち、
個別で学習できる教室を探し、
中学へ進学出来るようにしたいと強く感じました。

 

 

"支援級に在籍している小学4年生ですが、
高校はもちろん高校卒業後も不安を抱えていました。
今一度、本人と自立について考えていきたいと思います。"

 

 

"とても参考になりました。
ありがとうございました。"

 

 

全く実像をもてていなかった
高校進学について知ることができました。
中学2年生の娘について、
ゆっくりご相談させていただきたいと思っています。
"特性に合った学校選び、
日々の積み重ねが大切なことが再確認出来ました。
ありがとうございました。"

 

 

"中学生までの時間の大切さを改めて感じました。
準備のお話の中では、
自律性を1番に(自分の子に欠けている所)
伸ばしていければと、自分の中で整理がつきました。
ありがとうございました。"

 

 

"私自身筆圧が強くなめらかに書きたいと
日々思っているところに今日のアドバイス
やっぱりか!!と納得しました(笑)
個別面談希望"

 

 

"新しい情報がたくさんあって、
嬉しかったです。
たくさん情報が欲しいので、
今度も機会があれば参加などしたいです。"

 

 

"子供の将来をまじめに考える大変有意義な機会を戴きました。
今できることから少しずつ習慣化していければと思います。
ありがとうございました。"

 

 

"学習習慣に対する考え方
(本人の興味がわく)について参考になりました。
スモールステップで、
本人のやる気を損なわないような工夫をしてみます。"

 

 

"妻は2回面談済み。
検討してメールさせて頂きます。"

 

 

"高校のあり方について、
とても参考になりました。
今学校が安心できる場所になっていないと思うので、
適応教室検討してみます。"

 

 

今は子供が小4のため、
高校の話は子供にしてないが、
少しずつしていきたいと思います。
"小学校入学~4年まで知的の支援級、
現在5年生になり情緒級へ移動し、
中3で通常級から高校の受験を考えています。
(4年生まで知的支援級で学ぶ中で、
学習面も進み(学年に合った学習)、
担任の先生より、情緒級へ移り、
将来高校を目指してはと進めて頂きました)
現在、情緒級で日々活き活きと過ごしております(笑)
本人も将来の夢を持っており、叶えられるのであれば
親は応援してあげられたらと思っております。
今回、高校の情緒、どのようなタイプが向いているのか等
教えて頂き大変参考になりました。
本人と学校見学に行き、
少しずつ将来にそなえていきたいと思います。
また、通常級への移動に関しては、
思春期、友だちとの関係など考慮(もちらん本人の学力も)して、
もう少し早い段階での移動も検討していきたいと思います。"

 

 


"高校の特性を知ることができました。
ありがとうございました。
今、ASDの息子(年長)がおり、
就学相談では支援級(情緒級)を希望しました。
低学年のうちは個別に丁寧に見てもらい、
いずれは普通級へと考えています。
ただ、就学相談での発達検査や息子の様子から、
教育委員からは普通級が望ましいとその場で言われてしまい、
困惑しているところです。"
まだ小学生なので、
高校入試・就職の事はだいぶ先の話なのですが、
親としては将来の事はとても不安で頭をなやましていましたが、
必ず受け入れ先があると聞き、希望が持てました。

 

 

"現在中3年生の娘の進路について悩みが多く、
本日参加させていただきました。
以前に個別面談をさせていただき、
目標設定は定まっていたのですが、
なかなか目標に向けた生活習慣が身につかず、
半分あきらめていたところです。
変化は根気よくやっていかなければならないと気付かされました。
将来のために地道でもいいので、手助けしていこうと思います。
ありがとうございました。"

 

 

"数年間、参加したいと思い続けていたこの研修を受講できて、
とても嬉しく思っています。
高校の特長をしっかり把握し、
その子どもにとって良い選択、
マッチングが出来るよう関わっていきたいと思いました。
先生のご指導の方針が理解できたような気でいますので、
ご紹介できる方がいらしたら、連絡いたします。
本日はありがとうございました。"

 

 

"中2の親です。
不登校4ヶ月で、学習面、他人関係、悩みがつきませんが、
自分に合った学校を選ぶことが、オープンキャンパス
説明会では理解し苦く、子どもがのり気でもありません。
無理してでもがんばって入るものなのか、
未だ考えているところです。"

 

10月27日静岡新聞朝刊11面

教育総論の中で

「自主休校でも出席停止扱い」

という記事がありました。

要点をまとめますと

 

1,新型コロナ感染、農耕接触者の自宅待機、自主休校は

  校長の判断で原則出席停止扱いとなる。

2,公立高校の調査書には出席停止に関する記入欄がなく、

  自主休校や出席停止の日数が多い場合も

  「入試上の不利はない」と県教委高校教育課が回答している。

 

詳しくは、新聞紙面で確認をお願いいたします。